各種試験データ Examination data
下水道施設におけるコンクリートの劣化
下水道施設特有の劣化原因
- 硫酸による劣化:気相部
- 管路施設:圧送管出口人孔、伏越し部人孔、段落ち部人孔
- 重炭酸塩によるカルシウムの溶脱:水中部
- エアレーションタンク、オゾン接触槽
- 薬品による劣化
- 塩素消毒槽など
- 有機酸による劣化:液相部
- 消化タンク(初期運転時)
管路施設に起因した道路陥没件数の推移
下水道施設におけるコンクリートの腐食
耐用年数を迎えるマンホール
適用工法の概要(スラスラ工法)
成形品後貼り工法シートライニング工法(D種)
- ハツリ
超高圧水処理
200MPa以上
- 専用モルタル
吹付け - 左官仕上げ
- シート差込み
まだ固まらない
うちに - 端部処理
モルタル硬化後
同材料で熱融着
コンクリート構造物の劣化部を除去し専用モルタルを吹付けた後、
吹付け面を左官仕上げした未硬化面に支持体付きシート(高密度ポリエチレン製)を差込み、
シートライニングする防食被覆工法です。
マンホール更生工法における位置づけ
マンホール更生工法の要求性能
- (1)耐荷性能
- ・コンクリート圧縮強度:25N/mm²以上
- ・軸方向耐圧強さ:150kN以上
- ・側方曲げ強さ:ひび割れ発生荷重、破壊荷重が規定値以上
- (2)耐久性能
- ・耐薬品性
- ・耐硫酸性
- ・耐劣化性
- ・水密性
- (3)耐震性能
- ・レベル1、レベル2地震動に対して耐久性を有する
- (4)水理性能
- ・内面の平滑化、内空断面の確保
- (5)環境適用性能
- ・粉塵、騒音・振動、臭気、その他法的要求事項
- (6)維持管理性能
- ・内部空間の確保
複合マンホール工法に特有な要求性能
- (1)既設マンホールとの一体化
- ・既設マンホールと充てん材の一体性
- ・表面部材(防食被覆層)と充てん材の一体性
防食工法に関する要求性能
- ・成形品後貼り型シートライニング工法
- ・耐硫酸性断面修復モルタル材
更生試験体:載荷状況、結果
管種 | 材齢 | 更生の有無 | 軸方向耐圧強さ(kN) | |
---|---|---|---|---|
ひび割れ発生荷重 | 破壊荷重 | |||
Ⅱ種 | σ21 | 更生前 | 285 | 588 |
更生後 | 206 | 912 | ||
σ28 | 更生前 | 270 | 627 | |
更生後 | 240 | 990 | ||
規格値 | 150kNで幅0.05mmを超える ひび割れがないこと |
200kNで破壊しないこと |
側方曲げ試験状況
管種 | 材齢 | 更生の有無 | 側方曲げ強さ(kN/m) | |
---|---|---|---|---|
ひび割れ発生荷重 | 破壊荷重 | |||
Ⅰ種 | σ28 | 更生前 | 22.3 | 47.7 |
更生後 | 24.3 | 89.6 | ||
Ⅱ種 | σ21 | 更生前 | 22.0 | 51.0 |
更生後 | 33.1 | 101.3 | ||
σ28 | 更生前 | 26.3 | 65.2 | |
更生後 | 27.0 | 130.8 | ||
規格値(Ⅰ種) | 6.9kN/mで幅0.05mmを超える ひび割れがないこと |
10.4kN/mで破壊しないこと | ||
規格値(Ⅱ種) | 13.7kN/mで幅0.05mmを超える ひび割れがないこと |
20.6kN/mで破壊しないこと |
荷重-変位曲線
施工事例
施工状況
関連情報
項目 | リンク先 |
---|---|
コンクリート耐食工法カタログ | Download |
安藤ハザマ研究年報 - 要旨 - 本文 |
|
農業農村整備民間技術情報データベース(NNTD) | https://nn-techinfo.jp/NNTD/0115 |