耐食ライニング工法
(スラスラ工法)とは?
SLASLA method
耐食ライニング工法(スラスラ工法)とは、
断面修復材の施工と同時に型枠を用いず、
シートライニングを形成するシートライニング工法です。
既存のコンクリート構造物表面の洗浄および劣化部を除去し、
これにより、マンホールなどの下水道施設や下水処理施設の耐荷性・耐久性・耐震性や防食性をアップさせます。
スラスラ(SLASLA)とはSheet Lining with Anchor & Shotcrete Lining with Anti-bacterial agent
(支持体付きシートによる防食被覆&防菌剤混和吹付けモルタルによる防食被覆)を意味しています。
適用範囲
下水道施設コンクリート構造物の防食
「成形品後貼り型シートライニング工法」
- 下水処理場施設〔着水井、最初沈殿池、連絡水路、汚泥処理施設、汚泥貯留施設等〕
- 下水道施設〔ボックスカルバート、特殊人孔など〕
マンホール更生工法
「複合マンホール更生工法 防食機能付き-シートライニング工法-」
- 日本下水道新技術機構「下水道用マンホール改築・修繕工法に関する技術資料」の品質規格を満足
「JIS A 7502 2 下水道構造物のコンクリート腐食対策技術-第2部:防食設計基準」による要求性能を満たし、かつ要求値(耐有機酸性含む)として「下水道コンクリート構造物の腐食抑制技術及び防食技術マニュアル」(平成29年12月版 日本下水道事業団)を満たす技術。
開発の趣旨
この技術はシートライニング工法の成型品後貼り型に分類され、
建設技術審査証明(下水道技術)第1427号においてその防食性能と強度回復性能の審査証明を取得していました。
この技術を「下水道用マンホール改築・修繕工法に関する技術資料」(2014年12月(公財)日本下水道新技術機構)の要求性能に則り、
耐荷能力、耐久性の低下が懸念されるマンホールの更生工法として適用できるよう開発を進めました。
類似のシートライニング工法をマンホールに適用した場合、
- 型枠の設置が困難
- 施工手順が煩雑
- 注入剤に断面修復性能は
期待できない
といった問題がありました。
そこで当技術の特長である、構造物の強度を回復・維持する防菌剤混和専用モルタルと、
柔軟性と引張り特性に優れ、耐薬品性を持つシートライニング材の性能を活かすことにより、
厳しい腐食環境や、複雑な形状の構造物でも施工可能で、
耐荷性能・耐久性・防食性能を併せ持つ新たな複合マンホール更生工法として開発されました。